アメリカの新聞社の幹部たちは、「グーグルなど ネット企業は自分たちのコンテンツにただ乗りして儲けている」と恨み節を漏らし、秘密会議を開いて、有料課金を検討している。次々回あたりで詳しく書くつ もりだが、やると決まれば早ければ今年中、遅くても来年には課金を始めたいらしい。
しかし、「料金の壁」をへたに作ればアクセスが激減してしまう。アクセス数の減少による広告収入のマイナスと課金による収益増のどちらが大きいか判断できず、なかなか結論が出ないようだ。
グーグルは新聞陣営からの批判に対して、自分たちは新聞サイトにも膨大な利用者を送り込み、広告収入の増大に貢献していると反論している。とはいえアメリカの新聞社が倒産したり、発行できなくなったりしているのはまぎれもない事実だ。
こうした状況をまえにしてシュミットCEOは、自分たちが利用できる有力なコンテンツが減ってしまうことを懸念しているのだそうだ。
なぜそんな心配をするのかと言えば、グーグルは自分たちのビジネスのために、ほかの会社が作り出す情報を必要としているからで、「新しいビジネスモデル で再びお金を得ることができるようになる前に、デジタル世界の無料のビジネスモデルが収入を奪ってしまえば、みんな滅びてしまう」。アンダーソンは、シュ ミットの懸念をこう説明している。
もちろん新聞社が情報発信しなくても、コンテンツはあふれている。
「しかし、低コストの利用者が生み出す超ローカルな情報ではまだ補えない。いつかは穴を埋めることができるかもしれないが、まだそうはなっていない。ということは、グーグルがインデックスできるローカル・ニュースが減ってしまうということだ」。
無料のビジネスモデルのすばらしさを語る本の中で、無料ビジネスがもたらす災厄を書きしるさなければならないというのは何とも皮肉な話だ。
"1:05am (21 notes)